今日は、競馬のクラシック第1弾桜花賞でした。
3歳牝馬による最初のG1。いかにも桜の花が似合いそうな、華やかで儚くて激しくて、競馬の魅力が凝縮されたようなレースで、たとえ応援している馬がいなくても、毎年必ず注目してしまう1戦です。
今年は、1頭前評判のとても高い馬がいました。ブエナビスタというその馬は予想通り圧倒的な1番人気になり、それに相応しい素晴らしい強さを見せて桜の女王に戴冠しました。
大きな着差をつけたわけではないのですが、後方から大外を回って余裕で差し切るというそのレースぶりは、まさに「モノが違う」という感じでした。そのレースぶりから、あのディープインパクトになぞらえて早くも「女ディープ」などと言われていますが、確かに顔も体型もなんとなくディープに似ています。
ところがこの馬、サンデーサイレンスの血を引いてはいますが、ディープインパクトの近親ではありません。むしろ、ディープの同期で、クラシックでディープに苦杯をなめさせられ続けたアドマイヤジャパンという馬の妹にあたるのだから、不思議なものです。
桜花賞の舞台である阪神競馬場は、TV画面を通して見る限り、満開をほんの少し過ぎた桜の花がとても艶やかで、牝馬の祭典にふさわしい華やかさでした。
華やかな女王に敬意を表して、今日の晩御飯にはロゼワインを用意しました。店頭で、あまりの色の美しさに衝動買いしたのですが、味もとてもフルーティで、春らしい素敵なワインでした。
今日のメニューの中でこのワインと特に相性がよかったのが、カレー風味のチリビーンズもどき(笑)でした。大好物の白花豆を茹でて、カレー風味のミートソースと合わせて煮込んだものです。
他にも、ジャーマンポテトなんかもよく合いました。
とはいえ、なんといっても最高の「肴」は、やっぱり競馬の名勝負です。今年の桜花賞は、後々まで語り継がれるレースとなるのではないかと思いました。
今年の女王であるブエナビスタは強い強い馬なのですが、個人的にはなぜか不思議と「女傑」という雰囲気を感じません。今日のレースでも、ひれ伏すほどの強さを見せながらも、どことなく可憐な印象を受けるのです。馬体も大きくなく、顔もとても可愛らしい馬なのです。
女優さんでいえばオードリー・ヘップバーンのような感じでしょうか。今まで、強い牝馬というとほぼ例外なく「男勝り」というイメージがお約束だったので、なんだか新鮮な感じがしています。桜の女王にふさわしいと思う一方で、ここで散ってしまうような脆さは感じません。強いだけでなく、実に魅力的な牝馬です。
いつか、あの華やかな桜花賞を生で観戦してみたいな…と、VTRを見ながらワインを1本空けてしまいました。