少し遅くなってしまいましたが、やはり一言書いておきたくなりました。
11月7日、1999年の菊花賞馬、ナリタトップロードが天に召されました。
まだ9歳という若さ。人間で言えば30代ではないかと思います。
あまりにも早すぎる、そしてあまりにも急な「さようなら」でした。
ファンの多い馬でした。
近年の菊花賞馬としては、屈指の人気を誇るのではないでしょうか。
同期のテイエムオペラオーの方がはるかに多くのタイトルを手にし、
実際にオペラオーのほうが実力は上だったと思っていますが、
ナリタトップロードに対する声援と拍手はいつも、どの馬よりも、
大きくそして暖かかったような印象があります。
正直に言えば、私は特にファンというわけではありませんでした。
ただ、ずっとコンビを組んでいた渡辺騎手とともに、
本当にひたむきなレースをしていた姿を覚えています。
肩入れするとまではいかなくとも、嫌いになるのは不可能。
ナリタトップロードがいないとG1がなんとなく物足りない。
私の中では、そんな感じの馬でした。
綺麗な栗毛の馬体、きりっとした白い流星、大きな丸い瞳。
ジャニーズ顔負けのハンサム君でした。
(同じ栗毛で、菊花賞馬で、名前さえも似ているのに、
わが最愛のマヤノトップガンとはずいぶん印象が違いました。)
…もうこの世にいないなんて、なんだか信じられない。
救いは、わずか3世代ながら、子供たちを残していってくれたこと。
来年にはその第1世代がデビューします。
私の注目は2頭。
お母さんがブラッシングブロンドの牝馬、栗毛。
この仔はなんと2004年の元旦生まれ。正真正銘の長女!
去年某競馬雑誌に紹介されていましたが、顔がすごく可愛かったんです。
お父さんによく似た美形に育ちそうです。
そしてもう1頭は。
お母さんゴマメノハギシリ、こちらも牝馬で栗毛。
なんといってもお母さんの名前にただ呆然(笑)。
ひとつ上のお兄さんの名は「ナーンチャッテ」(父バブルガムフェロー)。
個人的に早くデビューしてほしい1頭。どんな名になってしまうやら(笑)。
湿っぽくなりたくなくて、最後にちょっとおちゃらけてしまいましたが。
多くの馬がこの世を去り、そのたびに哀しい思いを味わいます。
でもその一方で、新しく生まれてくる命もあります。
私にできるのは、彼らのことをなるべく多く覚えておくことだけ。
ナリタトップロード、ありがとう。天国でも元気でね。
そして、先に旅立っていったあの馬やこの馬と一緒に、
そっちでも楽しく過ごしてね。