先日、
YoYoYoさんに誘っていただいてスピッツのコンサートに行ってきました。
「ロビンソン」の大ヒットで一躍人気アーティストの仲間入りをしたスピッツ。
あれからもう、干支が一回り以上したんですねえ…。
私はそれほど熱心なファンだったというわけではないんですが、
折に触れて彼らの曲を耳にしてきました。
スピッツの曲は耳なじみがいいので、CMなんかによく使われていますよね。
でも、じっくり聞くと意外に骨太で噛み応えのある曲が多いんです。
今回ライブで堪能して、改めて彼らの音楽の魅力を再認識しました。
あのー、世間でちょっと誤解されているかもしれませんですけど。
スピッツの音楽は、決していわゆるティーンエイジャー向けのポップ・ミュージックではなく、
むしろオトナになってから聞くとかえって心に響くものが多いように思います。
今回のスピッツの新しいアルバムのタイトルは、「さざなみCD」。
いかにも彼ららしいタイトルです。
今回のツアーは、このアルバムに入っている曲をほぼすべて演奏する構成でした。
これらの曲を改めて生で聞いて、「なるほどさざなみだ」と納得しました。
巨大な津波が突如押し寄せてくるのではなく、
小さな波がくり返し寄せては返すような、
そんな日常の心の機微を彼らは唄います。
波は一瞬で崩れてしまい、また新たな波が生まれる。
でも、一つとして同じ波はなく、同じところに留まっている波もありません。
ときには光を乱反射したり、ときには水底に魚影が揺れるのが見えたり。
人の心は、かなり不均一な構造をしています。
熱いところと冷たいところがある。
密度の濃いところと、薄いところがある。
硬く尖っているところと、ふんわりやわらかいところがある。
…挙げていけばキリがありません。
しかもその構造が絶えず細かく揺れ動いています。
まるでさざなみのように。
彼らの音楽がもたらしてくれたさざなみが、今日も私の心を細かく揺らします。
それで、具体的に私の人生の何かが変わるわけではないかもしれないけれど。
でも、心に響くコトバと音楽があるということは、やはり素敵なことです。
誘ってくれたYoYoYoさんにも感謝!
非日常をありがとう☆