私の携帯のメール着信音は、
「グラスに入った氷をカラカラさせる音」
に設定してあります。
もともと買った機種に入っていた音なのですが、
なかなか綺麗な音で気に入っています。
でも、所詮は人工的に作った音なんだよなあ…
と、思うことが先日ありました。
私は普段、日本酒・ビール・ワインなどの醸造酒ばかりで、
蒸留酒を飲むことは滅多にありません。
まして、自宅で飲むことは今までほぼ皆無でした。
けれど、先日は沖縄料理を作ってみたので、
せっかくだから泡盛を合わせようと思ったのです。
そこで、しまいこんであったグラスを出してきました。
とても可憐なデザインで素敵なのですが、色ガラスなので、
ビールやワインを注ぐと色が映えなくて台無しになってしまいそう。
日本酒にはさすがに大きすぎます。
というわけで、残念に思いつつ、今まであまり出番がありませんでした。
が、さすがに泡盛のロックにはぴったりでした。
そのとき、気付いたのです。
このグラス、氷とお酒を入れてゆすると、とてもいい音がするのです。
カラン、カラン…という澄んだ綺麗な音。
蒸し暑い夜に、すっと涼風が吹き込むような爽やさです。
ああ、これは今まで知らなかった世界だ!と思いました。
グラスに氷を入れて飲むお酒には、こんな愉しみがあったのですね。
このグラス、実はいただきものです。
小樽の有名な「北一硝子」のもの。さすがに素材がいいのでしょうか。
それにしても、普段グラスを買うときに「音」なんて意識しませんよね。
デザインや大きさ、耐久性、値段などはもちろん考慮しますけど。
「いい音がするグラス」
なんて売り文句だったら、つい買ってしまいたくなりそうなのに。
どこかのメーカーさんで作りませんか?
グラスのおかげで今年の夏は、家で泡盛を飲む機会が増えそうです。